GOODS PRODUCTION PLAN

グッズ制作の進め方と、委託先の候補

はぐきんぐ&みがきんぐ IP化プロジェクト/カプセルトイとぬいぐるみを、どうつくるか。 製造委託先の調査結果と、実現に向けた進め方をまとめました。

第1弾 カプセルトイ(立体) 造形 2種(はぐきんぐ/みがきんぐ) ラインナップ 全5種 初回生産 1,000個 第2弾 ぬいぐるみ
掲載しているロット・納期は各社の公開情報にもとづく目安です。費用は仕様の確定後、正式なお見積りとしてご提出します。

01造形を2種に絞ることで、立体が実現できます

当初ご相談いただいた「全6種」から種類数を見直したことで、実現可能性が大きく変わりました。

カプセルトイの金型は、1つにまとめられます

カプセルトイの金型は、1つの鉄の塊に複数のキャビティ(型の彫り込み)をまとめて彫るのが業界の標準的なつくりです。 つまり「2種だから金型が2つ必要」ではなく、2種を1つの金型に収めることができます

種類が増えるほど金型が大きくなり、塗り分けのための版も種類ぶん必要になって、初期費用が跳ね上がります。 6種展開だとここが重くのしかかりますが、2種であれば原型2体と金型1式で済みます。

結論として、造形2種の立体カプセルトイはご予算の範囲で実現できる見込みです。 ただし余裕は大きくないため、次章の考え方を最初から仕様に織り込んで設計します。

費用がどこで決まるか

費目性質内容
3D原型制作造形2体ぶん初期・一度きりイラストから立体を起こす工程。設定書の完成度が、費用と手戻りに直結します。
金型制作1型に2種を彫る初期・一度きり最大の変動要因。生産地とサイズで数倍の差が出ます。ここを抑えられるかが全体を左右します。
塗装用の版色数ぶん必要初期・一度きり色を塗り分けるための版。配色を少ない色数で設計しておくほど安くなります。
量産(塗装・封入込)個数に比例PVC素材の最低ロットは1,000個が一般的です。
空カプセル・台紙印刷個数に比例台紙に「今日のがんばりシール」を入れる場合、その印刷費もここに含みます。

ここに注目してください

初期費用(原型・金型・塗装用の版)は一度きりの投資です。 一度つくってしまえば、2ロット目以降は量産費だけで生産できます。

つまり初回は割高に見えますが、設置台数を増やして追加生産していくほど、1個あたりの負担は軽くなっていきます。 初期費用は「グッズを売るための費用」ではなく「今後何年も使える金型という資産をつくる費用」とお考えください。

02ご提案:造形は2種のまま、ラインナップは5種に

金型を追加せずに、集める楽しさを保つ方法があります。

同じ型で、塗り分けだけを変える

カプセルトイは「何が出るかわからない」ことが、もう一度回す動機になります。 ラインナップが2種だけだと、2回で終わってしまいます。

そこで同じ金型のまま、彩色ちがいを加えます。 追加でかかるのは塗装用の版と塗装工程のぶんだけで、金型代はかかりません。 コンプリートしたくなる気持ちを保ったまま、初期費用を据え置けるのが利点です。

はぐきんぐノーマル
みがきんぐノーマル
はぐきんぐあわあわver.
みがきんぐあわあわver.
シークレットゴールドver.

※ 彩色バリエーションを何種まで増やせるかは、塗装用の版の費用しだいです。お見積りの際、「造形2種/彩色◯パターン」で分けて出してもらいます。

仕様を決めるときの6つの勘どころ

01金型を1式にまとめる

2種を別々の金型にせず、1つの型にまとめて彫ってもらう。お見積り依頼の時点で明示的に確認します。ここがいちばん効きます。

02生産地を選ぶ

金型は国内生産と海外生産で数倍の差が出ます。カプセルトイの量産では海外生産が最も一般的で、品質管理は日本側の企画会社が担保します。

03サイズは3.5〜4cmに

カプセル(48mm前後)に収まる範囲で小さくするほど、金型も材料費も下がります。子どもの手のひらサイズとしても適正です。

04配色を3〜4色に整理する

塗装用の版の枚数がそのまま費用になります。キャラクター設定書をつくる段階で、少ない色数で成立する配色にしておくと効いてきます。

05初回は1,000個で

500個に減らしても単価が上がるだけで、総額はあまり変わりません。PVCの最低ロットも1,000個が一般的です。

06一体成型・可動なしで設計する

小さすぎる部品や取れるパーツがあると、安全基準への対応と設計変更のリスクが上がります。最初から動く部分をつくらないのが安全かつ確実です。

03カプセルトイの委託先候補

「立体2種を1つの金型でつくれるか」という観点で調査しました。素材と座組の違う3社に、同じ条件で相見積りを取ります。

会社最小ロット納期特徴・得意なこと費用評価
CapsuleHub
(Capsule Craft)東京
1,000個〜
商品により相談可
最短45日〜
量産は最短3週間
カプセルトイのODMを企画から一括で。日本での企画と海外製造のネットワークを持ち、フィギュアの実績が豊富。費用の目安を公開している数少ない会社。 別途お見積り 第1候補
あミューズ愛知 1,000個〜 短納期を明示 創業20年。カプセル自販機の製造・卸から、カプセルへの封入・組立作業の請負までワンストップ。設置するマシンまで同じ窓口で揃うのが強み。 別途お見積り 第1候補
プレステージガチャガチャ専門 小ロット可 要確認 ソフトビニール製フィギュアの専門会社。「原型だけ」「金型だけ」といった工程を分けた発注に対応と明記しており、造形にこだわりたい場合の選択肢になります。 別途お見積り 第1候補
オビツ製作所 500個以下向けの
金型あり
要確認 ソフトビニール製作の老舗。500個以下向けと500個以上向けで金型を使い分ける案内をしており、小ロットの入口として明快です。 別途お見積り 比較用
ケイオーKEIO 要確認 要確認 カプセルトイ対応グッズの企画・OEM。販促品全般に強く、オリジナル歯ブラシなど他のグッズもまとめて相談できる可能性があります。 別途お見積り まとめ発注の相談先
ラブエンタ/
GOODS EXPRESS
要確認 全体で約2.5か月
校正2週+量産3〜4週+封入3〜5日
ガチャガチャマシンのレンタルと中身の制作をセットで提供。マシンを購入せず借りることで、設置にかかる初期投資を抑えられます。 別途お見積り 設置コストを抑える案
海洋堂 要確認 要確認 造形の質は国内随一。自社企画商品と大手クライアント案件が中心のため、初回の規模では条件が合いにくい可能性があります。 別途お見積り 造形のみで打診

海洋堂さんとの組み方について

ご希望として伺っている海洋堂さんですが、企画から量産・封入までを丸ごとお願いする形は、初回の生産規模では条件が合いにくい領域です。 一方で「原型(造形)のみ」でお声がけするのであれば、話の入口はつくれます。

現実的な順番としては、まず第1弾を世に出して設置ネットワークを広げ、 クラウドファンディングの上位リターンとして「プレミアム版フィギュア」を設定して、そこで造形にお金をかける形です。 少量・高単価であれば採算が合いますし、造形を誰が手がけたかという事実そのものが、支援を集める材料になります。

04販売価格のご提案

ここは事業として続けられるかどうかに直結するため、率直に申し上げます。

ご提案:1回400円、連携医院へは卸す形に

当初の企画書では「1回300円」「売上は設置医院の取り分」としていましたが、この条件では制作費を回収できません。 1個売れるごとに持ち出しが発生する構造になってしまいます。

ご提案は2点です。
1回400円に設定する。近年のカプセルトイは300〜500円が主流で、400円は不自然な水準ではありません。
連携医院にはカプセルを卸す形にする。医院は差額を自院の利益とし、大学側にも原価と管理費を回収するぶんが残ります。

医院にとっては「仕入れて置くだけで、子どもが通院を楽しみにしてくれて、しかも利益も出る」という提案になります。 無償で置いてもらうより、むしろ導入していただきやすい形です。

この設計の良いところ

  • 医院にも利益が残るため、設置の交渉がしやすい
  • 設置台数が増えるほど、追加生産の単価が下がる
  • 2ロット目以降は金型代がかからない
  • 「立体のグッズがある」ことが、ライセンス営業や自治体案件でも効いてくる

正直にお伝えしておくこと

  • 初期投資は1〜2ロットでは回収できません。数千個規模の販売が必要です
  • 回収の速度は、設置台数と1台あたりの回転数に完全に依存します
  • したがって、初年度は収支を合わせにいくより、設置台数を増やすことを優先すべきです
  • 利益は、原価のかからないライセンス収入と歯ブラシで取る——という企画書の構造は変わりません

05安全基準について

大学のお名前が乗る商品ですので、ここは価格より優先して確認します。

発注前に、必ず書面で確認する3点

玩具安全基準(ST)マークの取得可否 ②対象年齢表示をどうするか ③3歳未満の誤飲対策

この3点に即答できない会社は、子ども向け商材では候補から外します。 あわせて、ぬいぐるみについても同様の確認を行います。

また、歯科医院に掲出するポスターやPOPについては、医療広告ガイドラインに触れる表現がないか、 歯科医師の確認を通す運用にします。治療効果を示唆する表現は規制の対象になり得るためです。

06ぬいぐるみについて

第2弾として想定していますが、つくる順番に工夫が必要です。

先に作らず、クラウドファンディングで数が確定してから発注します

ぬいぐるみを500個先につくると、そのまま在庫のリスクになります。売れ残ればそのぶんが損失です。

クラウドファンディングの10,000円コース(ふたごぬいぐるみ)で支援数が確定してから発注する形にすれば、 必要な数がわかった状態で作れます。納期は仕様確定から40〜80日ですので、 募集終了 → 発注 → 2〜3か月後に発送で無理なく回ります。 企画書でリターンの発送を2027年3月に置いているのは、この逆算です。

ただしサンプルを1体だけ、クラウドファンディングの公開前につくっておく必要があります。 募集ページに実物の写真があるかどうかで、支援の集まり方が変わるためです。

会社最小ロット納期実績・特徴評価
ユニファースト 100〜300個〜 仕様確定後 約40日 20年以上の実績。デザインと色展開が豊富。自社のコンテナで海外工場からの輸送コストを抑える仕組みを持つ。 第1候補
バンダイナムコヌイ 300〜500個〜 約50〜60日 60年以上の老舗。小ロット向け工場と大量生産向け工場の両方と提携しており、第2弾以降の増産にそのまま乗れる。品質と安全管理に定評。 第1候補
サン・アロー 要確認 75日程度 40年以上の実績。安全管理がしっかりしている点が評価されている。乳幼児向け商材の経験が豊富。 安全性を最優先するなら
OPULA 500個〜
お任せプランは200〜500個
約30〜60日 小ロット・柔軟な対応が売り。費用を抑えたい場合の選択肢。 コスト優先なら
プランニングキュービック 1個〜 要確認 平面のイラストだけで発注可能。1個から作れるため、クラウドファンディング公開前のサンプル制作に向く。 サンプル制作はここ
ぬいぐるみ屋本舗 100個〜 要確認 サイズ別・数量別の価格表を公開しており、企画段階での試算がしやすい。 少量テスト向き
グレイ・パーカー・サービス 1,000個〜 60〜80日 実現力が高く、対応が速いと評される。 第2弾から
吉徳 要確認 約60〜70日 60年以上の老舗。提案力とデザインの選択肢の豊富さが強み。 提案から相談するなら
三英貿易 2,000個〜 70〜80日 20年以上の経験。マスコットから大型までサイズ展開が豊富。 ロットが大きい

07進め方

同じ条件を書いた1枚の依頼書をつくり、3社に同時にお送りします。

  1. キャラクター設定書・イラストを確定させる 3D原型はここから起こします。正面・横・後ろ、表情差分、配色(できれば3〜4色に整理)まで揃えると、費用も手戻りも減ります。企画書の90日アクションで45日目に置いている工程です。
  2. 条件を1枚にまとめる 造形2種/彩色ちがいを含めて全5種/数量1,000個/サイズ3.5〜4cm/一体成型・可動なし/対象年齢3歳以上/1回400円で販売。
  3. 3社に同時にお送りする CapsuleHub、あミューズ、プレステージ。素材と座組の違う3社にすることで、選択肢を並べて比べられます。
  4. お見積りは項目を分けて出してもらう ①原型費 ②金型費(1つの型に2種を収められるか)③塗装用の版 ④量産の単価 ⑤カプセル・封入。合計だけの見積りでは、どこを調整すれば予算に収まるか判断できません。
  5. 安全基準の対応可否を確認する ST マークの取得可否、対象年齢表示、3歳未満の誤飲対策。書面で回答をいただきます。
  6. ぬいぐるみのサンプルを1体つくる クラウドファンディングの公開までに間に合わせます。量産の発注は募集終了後で構いません。
  7. 正式なお見積りをご提出 仕様が固まりしだい、制作費・進行管理費を含めたお見積りをご提出します。

08調査にあたって参照した公開情報

ロット・納期・各社の特徴は、以下の各社サイトおよび業界の比較記事の公開情報(2026年8月時点)にもとづいて整理しました。

CapsuleHub / Capsule Craft(オリジナルガチャガチャ製作・カプセルトイOEM)
あミューズ(オリジナル品・OEM・作業委託)
プレステージ(ソフビフィギュア製作)
オビツ製作所(ソフビ製作の流れ)
MONOist「エポック社のカプセルトイが攻め過ぎている理由」(金型・PVC成型の工程)
ケイオー(カプセルトイ対応グッズOEM事例)
ラブエンタ(ガチャガチャ・カプセルトイサービス)
GOODS EXPRESS(ガチャガチャマシンレンタル・制作日数)
株式会社海洋堂
OEM比較.com(ぬいぐるみOEM 7社比較)
BOATER(ぬいぐるみ制作会社17選)
株式会社OPULA(ぬいぐるみOEM)
ぬいぐるみ屋本舗(価格表)